「全捨離」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。家にある物の8割を手放すことで、生活環境を劇的に変える手法として注目されています。単なる片付けではなく、心地よい空間づくりと運気向上を目指す全捨離は、多くの人に素晴らしい効果をもたらすと言われています。
本記事では、全捨離の基本的な意味から断捨離との違い、実践することで得られる5つの効果について詳しく解説します。掃除時間の短縮や部屋の拡張効果など、生活の質が向上するメリットを確認していきましょう。
全捨離に興味があるものの、8割もの物を手放すことに不安を感じる方も多いはずです。後悔しないための実践ポイントや段階的な取り組み方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
全捨離とは何か？
「全捨離」という言葉を日常的に聞く機会は少ないでしょう。言葉の意味を把握することが重要です。 まず、全捨離がどのようなものか、全捨離と断捨離の相違点について見ていきましょう。
全捨離は全部のものを処分するわけではない
全捨離とは、自宅にある物の約8割を手放すことです。 全捨離という表現を聞くと、すべての物を処分すると考えられがちです。ところが、実際にはすべてではなく8割の物を処分するという手法です。 不要な物を手放すことが重要だと定義されています。 8割の物ということは自宅の中にあるほぼすべての物を廃棄することになります。ただし、実際に自宅の中にある8割の物は必要のない物が予想以上に多いのです。 全捨離の基本理念は、物に固執せずマイナス要素を排除することで、自宅の中をエネルギースポットにすることです。 8割の物を手放すことで環境を大幅に変えて、自分の考え方や生活習慣を変えていくための行動になります。全捨離を実施した後も、その環境を保持するライフスタイルを続けます。
全捨離と断捨離の相違点
断捨離とは、物だけでなく、悩みや人間関係なども対象となります。何を処分するかに焦点を当て、物への固執をなくすことが目的です。 断捨離はヨガの思想に基づいて生まれた表現になります。物に対する固執をなくし、それと共に心の固執からも解放されて、自由になることです。 不要な物を排除することで、快適な生活をしていくことが目的になります。 それに対して全捨離は、自宅の中にある不要な物を手放し、根本的な部分から生活習慣などを変えていくことです。8割の物をなくした状態を保持することで、自宅の中の運気を向上させることを目指します。
全捨離で得られる5つの効果
全捨離は、部屋がきれいに整理されるだけでなく、さまざまな効果が期待できます。思い切って全捨離を実行することで、想像していなかった素晴らしい効果が体感できると言われています。 それでは、全捨離を実行することで期待できる効果をそれぞれ詳しく確認していきましょう。
快適な空間が手に入る
全捨離を実行すると、当然部屋の中の物が減少します。 物を減らすことで部屋の中がすっきりとした空間になり、気持ちも明るくなって積極的になりやすいです。 物に囲まれて生活していた状況から、必要な物だけになるので景色も大幅に変わります。生活環境が変化することで気分が一新して、心に余裕ができることで何か新しいことを始める気持ちにもなるでしょう。 さらに、不要な物を減らすだけでストレスが軽減されます。ごちゃごちゃとした空間で過ごすより、すっきりとした空間の方が良いですよね。 全捨離は物が減ってすっきりするだけでなく、快適な暮らしができるような活動です。 8割の物を手放しても、生活していけることに気付くきっかけにもなるかもしれません。
部屋が広くなる
物を手放すことで、今まで収納していた場所がパンパンだった箇所にも余裕が出てきます。所有物が増えすぎて収納ボックスに入りきらず、やむを得ず床面に置かざるを得なくなった経験はありませんか？床に物を置いてしまうと、室内が狭苦しく感じられてしまうものです。さらに、床にすぐに物を置いてしまう習慣も、いつの間にか癖づいてしまうのです。 ところが、全捨離によって思い切って物を処分することで、これまでぎっしりと詰まっていた収納スペースにゆとりが生まれるのです。本当に必要な2割の物だけが残るため、収納場所にきちんと納めることが可能になります。 その結果、自然と床に物を置く必要がなくなり、フロアスペースが 拡がります。床面が広々とすることで、 室内が実際より広く感じられ、見た目にも顕著な改善効果が現れます。
掃除の時間と手間が省ける
全捨離を実行することで、不要な物が減ると掃除が楽になります。 室内に物が大量に散らばっていると、清掃の際にいちいち物を移動させたり、よけながら作業したりする必要があります。 この手間は、日常的に繰り返すとなると非常に煩わしいものです。 掃除中に引っかかり、物が落ちたりしてさらに片付けなければなりません。物が多ければ掃除の手間が増える一方です。 全捨離は、必要な2割だけが家の中にある状態です。物が少なければそうした煩わしさがなくなり、 清掃作業がスムーズに進み、イライラも軽減されるはずです。 散乱する要因も少なくなるため、 整理整頓にかかる時間も大幅に削減できます。 これまで掃除に充てていた時間を、 他の活動に活用することができるのです。
物の価値を見抜く力が身につく
全捨離を通して、物の価値を見極める力が養われることもあります。不要な物を手放す過程では、どの物に本当に価値があるかを見極める必要があるからです。 自分にとって真に大切な物、感情的な価値のある物、実用的な価値のある物を区別する能力が磨かれます。物の本質的な価値への理解が深まり、物への執着心を減らし、暮らしをよりシンプルにすることが可能です。
運気がアップする
全捨離を実践すると、運気がアップするという体験談が多数報告されています。全捨離によって生活環境が整い、心の安定やストレスの軽減が運気の向上につながるからです。 空間に余裕ができることで、心にもゆとりが生まれ、日々の暮らしがポジティブな方向に変化します。全捨離で生まれる整理整頓された環境は、心の平安をもたらし、運気を高める要因となり得ます。
全捨離で後悔しないためには？
8割もの荷物を減らすには相当の覚悟が必要であり、期待通りの結果を得られなかったらと不安になる人も多いでしょう。全捨離によって人生が大きく変わる可能性もありますが、効果を感じられない場合も考えられます。全捨離で後悔しないためのポイントを紹介しますので、参考にしてください。
いきなり全捨離ではなく断捨離から始めて見ても良い
人生が劇的に変わる可能性がある全捨離ですが、人によっては大きな負担を感じたり、後悔したりするかもしれません。全捨離に抵抗がある場合は、まず断捨離から始めるのも一つの有効な手段です。断捨離は不必要な物を処分し、物への執着も手放すことを目的とします。 断捨離を通して、自分にとって本当に必要な物を見極める練習を重ね、徐々に物を手放す感覚を掴むことが可能です。無理なくステップを踏み、全捨離への移行もスムーズになる可能性があります。
無理してまで処分しない
全捨離を行ううえで重要なポイントの一つは、自分にとって必要な物まで無理に処分しないことです。無理に手放してしまうと、処分しなければよかったと後悔するおそれがあります。全捨離は、物を手放すのが目的ではなく、より快適な生活を送るための手段です。自分の気持ちと向き合いながら、本当に手放せる物だけを選んでいくことが大切です。
処分するのを後悔しがちな物
- 大切な思い出の品
- 実用的な価値が高い物
- 高価な物
物を一つ購入するごとに一つ処分する
全捨離である程度物が減ってきたら、その状態を維持するためのルールを設けましょう。リバウンドを防ぐための有効な方法が、物を一つ購入するごとに一つ処分するというルール作りです。このルールを実践すれば、物の総量を増やさない意識が働き、無駄な買い物を減らす効果も期待できます。 新しい物を購入する際には、古い物や使わなくなった物を手放すサイクルを作ると、常にすっきりと整理された状態が維持されて、全捨離の効果が持続します。
まとめ
全捨離は家にある物の8割を手放し、心地よい空間づくりと運気向上を目指す手法です。断捨離との違いを理解し、無理のない範囲で実践することが重要になります。掃除時間の短縮や部屋の拡張効果など、生活の質が大幅に向上するメリットが期待できるでしょう。いきなり全捨離が困難な場合は断捨離から始めて、段階的に取り組むことをおすすめします。物を一つ購入するごとに一つ処分するルールを設けることで、整理された状態を維持できます。
